トンネルに続くホームからの神社。



薄暗く鬱蒼としています。
虫よけスプレーはやっぱり、旅の必需品だなぁと再確認。


「銭洗弁天」とは読んで字のごとく。
神社に流れる清流でお金を洗えば金運がアップするという、ご利益があります。
火伏観音の赤い幟がこの場所に色を添えています。



さらに進めば 洞窟の中に「奥宮」


ここは、もう異空間とでも言いましょうか。
このような神社は、日本全国探せばあるのでしょうが、トンネルに挟まれたホームの奥にあるんです。
鉄道ファン、社寺好き。 必ず訪れるべき場所でしょう。




「塔ノ沢駅」
駅舎そのものが好きな私ですが、ここは「駅舎」ではなく、駅・ホーム そしてそれを取り巻く風景がたまらなく素敵です。
いろいろ「駅」を見てきて、これほど魅力を持った駅が今まであったでしょうか。
いい出会いがあった。。。箱根登山鉄道に乗って良かった。。と思わせてくれた駅です。

ホーム 強羅駅方向に鉄道遺構であろうトンネルが続いています。 そのすぐ手前にはホームから続く神社があります。


反対側 小田原駅方向もトンネル。
そう、塔ノ沢駅はトンネルに挟まれた駅なんです。

改札口のある反対ホームに行くには、トンネルに作られた階段・通路を通ります。

反対方向ホームに渡らず、トンネルの階段を上りそのまままっすく進めば「阿弥陀寺」へ行けると書かれていますが、おそらく結構うっそうとした山道だろう思います。


ここは、無人駅。
トンネル。神社・お寺。
神秘的な要素が揃っています。
今までに感じたことのない駅の空気を感じました。
魅力あふれていました。

やってきた電車は、さっきの 懐かしき古い車両じゃありませんか。
そっかぁ、強羅駅ですぐに折り返してきたんだぁ。。
うわぁ~ それならそのまま乗って行けば良かった。後悔しても仕方ありません。
車内の様子です。
まぁるい、天井の形がなんともかわいい。古き良き時代は、まぁるく柔らかかったんだなぁ。


このまま乗って行きたいけれど、駅めぐりも大好きだから仕方ありません。
「小涌谷駅」から5分 お隣の「宮ノ下駅」です。


山が迫っているから建物の狭い部分が出入り口となっています。
駅の姿はとれえにく構造。

坂を登りきったところにある駅。
お年寄りは、よいしょよいしょ。。と手を取り合って登ってこられます。
ホームに沿って小さな道があり、紫陽花の咲く公園があります。


駅まで、旅館の送迎が来てくれるようです。


強羅駅から小田原に向かいつつ、途中下車して、駅めぐりです。
強羅駅から5分。ふたつ先の駅です。
「小涌谷駅」




山の迫る場所ある静かな駅です。
待合所の広さが、ひっそり感をより高めてくれるようです。

駅を出て少し歩くと 温泉を示す塔。ハイキングの案内板。


駅・美術館の案内板。
ひっそりとした駅だと思ったけれど、ここは観光の拠点駅であるようです。

坂を下ってみます。

木々の間から駅のホームがのぞいています。

バイクでのりつけている男性はカメラを持ってらして、電車を狙っておられるようでした。


電車の屋根が見えると思ったら。

あ、古い車両じゃないですか。。




なんとも、懐かしいさを持つ車両なんでしょ。
夢中で写真を撮りました。
うわぁ~ これに乗りたかったなぁ。。と思いながら、また強羅駅の戻ってしまうからと見送りました。
1919年の箱根登山鉄道開業時からの車両であるチキ1形を、1950年に改造した車両なんだそうです。
手が加えられているというものの90年近く前の車輛が動いている姿は今回はじめて目にしました。


乗り込んだ時は、先頭車両に居たのに、3段スイッチバックの後は、最後部車両。
居眠りでもしていたら、折り返してしまったかと慌ててしまうかもしれません。

強羅駅着。
構内は、人で溢れかえり「ケーブルにお乗りの方は~」とのアナウンスが響きわたっています。
ふーむ。。 紫陽花シーズンだけなのか、年間通してこういう事なのか、いずれにしても今日は「平日」


山の澄んだ空気と、多くの観光客、とくに民家もなく。。
黒部峡谷に行った時も、確かこんな感じでした。
駅舎の雰囲気も似ているかな。
駅探訪どころではありませんでした・・。


箱根湯本駅から、強羅駅に向けて乗車。
ローカル鉄道のゆったり旅が主な私にとって、立ち乗客までいることに驚きです。
考えれば、箱根湯本からは、観光路線として開業したもので、紫陽花シーズン目前となれば当然の事なのかもしれません。
いつものように、ひとつひとつの駅を降りるつもりでしたが、「登山鉄道」は一気に下るより、一気に登る方がいいでしょう。
しかも、この乗車率。一度降りてしまったら途中駅からは到底座れそうにありません。


紫陽花に彩られた山間をどんどん登りつめます。
写真を撮っていて、ギリギリ電車に乗り込んで座った空いている席は、運転席左の最前列。
これが、幸運でした。
展望席にいるかのように車窓が楽しめ、さらに スイッチバックの一部始終を見る事が出来たのです。
「出山信号所」乗客の乗降できない行き止まりのホームが近づいてきました。


ここで、一度目のスイッチバックのため、運転手さんが降りられます。


ホームをゆっくりと歩いて、運転席となる方向へ歩いて行かれます。
先ほどまで、運転手がおられた場所には、車掌さんが入ってこられました。

出山信号所を後にして、先ほどとは進行方向を逆にして電車が進みます。
私の席は最後列 左。
「大平台駅」二度目のスイッチバック。
車掌さんと運転手さんの交代。
車掌さんが移動。

運転手さんが戻ってきて、再び私は先頭車両の左席。


運転手さんが運転席に着かれます。
運転手さんの姿がうまく写っていませんが、かすかに腕が見えます。

「上大平台信号所」三度目のスイッチバック。

運転手さんが移動。

車掌さんが来られました。

ここは、また列車交換所でもありました。


私の席は、最後列右端となり電車はそのまま進みます。
「仙人台信号場」
スイッチバックを行わない、列車交換のための信号場で、日中は一時停止のみです。



満員電車 ロングシート席の前にはびっしりお客さんが立っておられるという状況で、先頭車両の一番前左席という場所に座ったため、カメラを向けるのも壁側で振れば他の乗客さんには迷惑にはならず、本当に運が良かったです。
これが電車の真ん中で立っていたら、何が起こっているかわからなかったでしょう。。
ネットからの図面に、ちよっと印を入れたものを横に貼り付けてみました。

「箱根湯本駅」
ここで、乗換です。
以前は、小田原駅から、箱根登山鉄道終点「強羅駅」までの直通運転があったのですが、今はすべてここで乗換です。

正面出口から出てみました。
ペデストリアンデッキからホーム方向を見ると山に沿って、アーチが流れるように続いています。

下に降りて近づいてみると。


やがて道が狭くなり歩けなくなります。

ここは、箱根なんだ、と実感させてくれる看板が並んでいます。
始めて足を降ろした地では、すべてが新鮮。
「おのぼりさん」になってしまいます。

それでも、こんな橋梁にも目が行きます。煉瓦に歴史がありそう。
見るものがたくさんあります。
2009年に完成したという、橋上駅舎は、広々と洗練されていてまる空港ロビーにいるようです。



強羅駅に向けて出発です。




標高 96M
小田原駅から82M高い位置にあります。
でもこれからが、登山鉄道の本番です。


軒の出が普通より長いので、包まれているような安心感を与えてくれる駅でした。
丁度 白い紫陽花が綺麗で、紫陽花の後ろから、しばらく駅を眺めていました。
箱根板橋駅のひとつ先の駅。
ここの駅のみどころは、ホームの長さに対して、車輛の長さの方が長いことだとの、情報を得ていたのですが、2008年3月に改良工事が終了していました。
しっかりと情報収集をしましょう。。教訓。
とは言うものの、こちらの駅の特徴は「鈴廣かまぼこ」御用達のような駅。 駅として、なかなか面白いものでした。

南口、北口 わずか3メートル位しか離れていません。
南口は寄り添うように建つ「かまぼこの里」に直結。



「かまぼこの里」のドアに続く通路の先は「風祭駅」
箱根登山鉄道 始発駅 小田原駅の次の駅。
早くも下車します。


駅名標は新しくお洒落になっていますが、駅全体 木組みの暖かさが漂っています。

「トコトコきっぷ」 フリー切符での出発です
(画像は次の駅で撮ったものです)






イメージは朱の箱型電車。
駅も「朱」を基調としているようです。
箱根登山鉄道は、多くの特徴を持ち、その経緯についても語れば、読めば長くなりそうです。
記事を書きながら、私も勉強していくとしましょう。